
家族に困りごとを説明する時に責め合いを減らす言い方
家族に困りごとを説明したい人へ。責め合いを避けるために、困る場面、起きていること、お願いしたいことを短く分ける言い方をまとめます。
家族に困りごとを話そうとして、「どうしてできないの」「前も言ったよね」と責め合いになってしまうことがあります。
こちらは困っていることを分かってほしいだけなのに、相手には言い訳や反発に聞こえる。そうなると、次に相談すること自体がしんどくなります。
この記事の結論は、診断名や性格の説明から始めるのではなく、困る場面、起きていること、お願いしたいことを1つずつ分けて伝えることです。発達特性が関係する場合もありますが、この記事だけで診断を判断するものではありません。困りごとが続く場合は、医療機関や相談窓口など専門家への相談も選択肢にしてください。
先に結論:説明よりお願いを短くする
家族に伝える時は、長い説明よりも短いお願いの方が伝わりやすいことがあります。
基本の形は、次の3つです。
- どの場面で困るか
- その時に何が起きるか
- 何をしてもらえると助かるか
たとえば「片付けが苦手」だけだと、相手は「頑張って」と返しやすくなります。少し具体的にすると、「帰宅後に郵便物と荷物が同時に来ると止まりやすいので、郵便物だけ置く場所を一つ決めたいです」と伝えられます。
責め合いになりやすい言い方を分ける
家族との会話では、どちらかが悪いと決める言い方になると、話が進みにくくなります。
避けたいのは、次のような言い方です。
- 「どうせ分かってくれない」
- 「自分はこういう人間だから無理」
- 「そっちが変えてくれないと困る」
代わりに、場面を狭くします。
- 「朝の出発前だけ、声かけを一つにしてほしい」
- 「口頭でまとめて言われると抜けるので、買う物だけメモにしたい」
- 「薬や書類は別の場所に置くと忘れやすいので、ここだけ固定したい」
相手の性格を直す話ではなく、家の中の手順を一つ変える話にします。
そのまま使える言い方
最初の一文は、短いほど使いやすくなります。
- 「責めたいわけではなく、止まりやすい場面を一つ相談したいです」
- 「全部を変えたいのではなく、朝の出発前だけ試したいです」
- 「口頭だけだと抜けやすいので、買う物だけメモに残したいです」
- 「片付けをまとめて言われると止まるので、最初の一つだけ決めたいです」
- 「できなかった理由より、次にどうしたら戻れるかを一緒に決めたいです」
診断名を伝えるかどうかは、家庭の状況や相手との関係によって変わります。迷う場合は、相談窓口や専門家に確認してからでもかまいません。
お願いは1回に1つだけにする
困りごとが多いほど、全部を一度に説明したくなります。ただ、家族会議のように広げると、相手も受け止めきれなくなることがあります。
最初は、生活への影響が大きいものを一つだけ選びます。
- 朝の忘れ物
- 郵便物や書類の置き場所
- 薬や通院予定
- 家事の開始タイミング
- お金や提出物の確認
「今日はこの一つだけ」と決めると、会話の終わりも作りやすくなります。
うまく伝わらなかった時の戻し方
話がこじれた時は、その場で説得し切ろうとしない方がよい場合があります。
戻す時は、次のように区切ります。
- 「今は言い方が強くなったので、あとで一文にして伝えます」
- 「今日は結論を出さず、困っている場面だけメモします」
- 「試すなら1週間だけにして、合わなければ戻します」
話し合いの目的は、相手に全部理解してもらうことだけではありません。次に同じ場面で困りにくくする、小さな手順を作ることです。
相談を考える目安
家庭内だけで抱え込まない方がよい場合もあります。たとえば、困りごとが長く続いて生活や仕事に大きく影響している、強い不安や抑うつがある、家族関係が悪化して安全に話せない、金銭や服薬など重要な管理で支障が出ている場合です。
その場合は、医療機関、自治体の相談窓口、発達障害者支援センター、職場や学校の相談先などにつなげることを検討してください。相談先は地域や状況によって異なります。
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発達障害かもしれない段階で整理したい時は、最初に整理したい3つのことが入口になります。
相談先を選ぶ段階なら、発達障害の相談先の選び方で、医療・職場・支援制度を分けて確認できます。
家族に状況を説明する前に全体像を整理したい場合は、発達障害を家族に説明するにはも参考になります。
まとめ
家族に困りごとを説明する時は、診断名や性格の説明だけで分かってもらおうとすると、話が大きくなりやすいです。
まずは、困る場面、起きていること、お願いしたいことを一つずつ分けてください。今日は「朝の出発前だけ」「郵便物だけ」「薬の置き場所だけ」のように、一つに絞るだけで十分です。
この記事は診断や治療の代替ではありません。困りごとが続く場合や生活への影響が大きい場合は、医療機関や相談窓口へ相談してください。
今日から試す3ステップ
- 自分や身近な人に当てはまる困りごとを1つ書く
- 診断名ではなく、必要な配慮や環境を考える
- 困りごとが強い場合は専門窓口に相談する
参考情報・注意
この記事は当事者の経験と一般情報をもとにした読みものです。本文中に参考資料や公的機関・専門機関名がある場合は、あわせて確認してください。診断、治療、服薬の判断は医師などの専門家に相談してください。
著者について
ADHD当事者としての経験を出発点に、公的機関の情報や関連資料を確認しながら、仕事と生活に取り入れやすい工夫を紹介しています。詳しい運営方針は ズレハックについて を確認してください。